イーデザイン損害保険株式会社
最高マーケティング責任者
友澤 大輔 さま
事例紹介
イーデザイン損害保険株式会社
最高マーケティング責任者
友澤 大輔 さま
実施プラン
◇1回目
おもチャンネル 30秒枠 12週間
2022年11月14日~2023年2月5日
◇2回目
おもチャンネル 15秒×2枠 12週間 + 客室チラシ設置サンプリング 4週間
2023年2月6日~2023年4月30日
―――「&e」はどんな商品ですか?
「&e」は、新しい形の自動車保険です。自動車保険には、代理店さまが扱われる商品と、お客さまご自身がウェブサイトで調べてご契約される、“通販型自動車保険”
と言われる商品がありますが、「&e」はこの“通販型自動車保険”のひとつです。
「&e」の一番の特徴は、車に取り付けるセンサーとアプリが連動していることです。縦横3cm程のセンサーを車につけて、専用アプリと同期していただくと、センサーが検知したデータから、運転中の急ブレーキや急ハンドル、急加速など自分の運転傾向がスコア化され、アプリで確認することができます。
例えば事故に遭ってしまった時、自分がどのようにぶつかってしまったのかなど、事故の瞬間の状況について当事者たちが把握しきれていなかったとしても、センサーが検知した衝撃やGPSデータを基に、お車の事故状況を動画で再現し、事故前後のお車の速度・衝撃・損傷などのデータを事故担当者が把握できるため、事故の早期解決に役立てることができます。
東京海上グループのサポートやロードサービスなどが活用できることもあり、この1年間で多くの新規のご契約をいただき、ご好評いただいています。
―――「&e」を普及させるために、どんなマーケティング活動をしていますか?
例えばスマホだと「どのブランドにしようか」「この機種がいいな」など、色々と考えます。ただ、保険においては「ぜひとも〇〇に入りたい」とはなかなか思われません。保険はブランドではなく、サービスの内容や価格などで選ばれる商材です。なので、まずはサービスを知っていただかないと検討の俎上にも乗りません。
「保険に入ろうかな」と思った時に「じゃあイーデザイン損保に入ろう!」とか「ああ、イーデザイン損保ってあったな」と思い出していただかないと契約いただけません。まずは「知ってもらう」「思い出してもらう」ことが大切です。
そのため、ターゲットと思われる方々にあらゆる方法で知っていただくことがマーケティングの根幹を担っていると考えています。テレビCMやYouTube、WEBサービスとともに看板やチラシなども非常に重要です。
―――現状、マーケティングに課題はありますか?
「認知していただくこと」「覚えていただくこと」が重要である以上、認知に圧倒的に強いのはテレビCMです。テレビCMは日本全国多くの方々に伝えていくという意味では規模も大きいので効果があります。反面、コストもかかるし、効率が良いとは言いづらい側面もあります。
リビングにいてテレビを見ている場合、テレビCMってスキップされてしまうことも多いです。重要なのは、テレビCMにこだわることではなくて、映像を「大きな画面で、きちんと見ていただく」ことだと思います。テレビモニターというデバイスに映した映像をきちんと見てもらうことができれば、良いクリエイティブは作っているので、しっかりメッセージをお届けできます。
テレビCMやYouTubeといったメインの広告チャネル上の競争は激しいです。なので、他社とは違うシチュエーションで、違うオケージョンで情報をお届けすることも大切だと考えています。
テレビCMとは全く違う方法で、我々がターゲットと思う方々に記憶していただけるようなコミュニケーションをどう実施していくのか、という点は非常に重要で、これまでにない手法の開発やトライは、我々の業界の中での成功・失敗を占う非常に重要なピースになります。
また、テレビを見るシーンはお家のリビングだけではなくて、それこそ出張の時とか旅行に行った時とか、全く別の機会や別のタイミングで見ることもありますよね。そこにどう進出していくのかという点も非常に重要だと思っています。
「おもチャンネル」が流れる「ホテルの客室」という場所にも非常に大きな可能性を感じています。
―――オフライン広告やOOH広告は計測しにくいというデメリットもありますが、使う目的は何ですか。
もちろん広告とか施策って「測れる」ことは大事ですし、測れる方がいいと思いますが、ポイントはそのお客さんの生活を自分の中で想像した時に、「リビングだけじゃないよね」と。移動中にスマホで何かを見るや、仕事場でPC見ててバナー広告を見たとか、お客さんの生活の中に入って、どうやって我々がお届けしたいメッセージを届けていくのかというのが肝で、オフラインの看板みたいなのでも非常に重要なピースになります。
だから、計測できるできないっていう軸も大事ですが、どういうシチュエーションで、どういう場所で、どういうタイミングで出すかといういうことの方を大事にしています。
―――「おもチャンネル」を利用したいと思った理由を教えてください。
我々がしっかり作り上げたメッセージやストーリーをお客様に観ていただく方法としてテレビCMやYouTubeがあるんですが、よくある広告チャネルで見ていただくのは競争が激しいです。他社とは違うシチュエーションで、違うオケージョンで情報をお届けすることはできないかと常に考えていました。
「おもチャンネル」が設置されている「ホテルの客室」は、お家のリビングのようにリラックスできて気持ちにも余裕ができる空間ですよね。そういう場所にいる人にはメッセージが届きやすいと思います。適切なタイミングで、我々がお伝えしたいことを、我々が大事にしているデバイスであるテレビにしっかりと露出することができるので「おもチャンネル」ってすごくいいなと思いました。
また、テレビCMと比較すると単価がリーズナブルですし、ビジネスホテルという場所柄、我々がターゲットにしているM2(※1)とかM2以上の人たちにお伝えできることも面白いなと思います。
そして、2回目に実施した施策(※2)そのものなんですが、ホテルの客室にチラシを設置できるサンプリングとのセットプランは、テレビCMやYouTubeでは絶対にできないので、非常に可能性を感じました。
※1:ターゲットとなる顧客の年齢別区分。35歳~49歳の男性。
※2:イーデザイン損保さまには2回に渡り「おもチャンネル」をご利用いただいている。2回目は、CM配信とともに客室内の机の上にチラシを設置する施策を実施。
―――「おもチャンネル」2回目の利用ではCM配信と客室チラシ設置をセットで行われましたが、この狙いについて教えてください
動画のコンテンツとチラシという物理的な媒体を組み合わせてやってみようかなと思ったことが狙いです。
ホテルの客室を単に「CM映像を流す場所」として捉えるのではなく空間全体を活用することを考えると、ちょっとした”おもてなし”ができるお土産的なものを置けるといいんじゃないかと思って、今回はチラシを置かせていただきました。
出張や旅行の時に客室でのんびりする時、ふとチラシが気になって見ているうちに「おもチャンネル」のCMも気になってくるとか、反対に「おもチャンネル」のCMが気になってチラシを見てくれるとか・・・オンライン的なものとオフライン的なものをくっつけることで、より記憶に残る施策になるように思います。
―――チラシにQRコードが付いていますが、サイトへのランディングやアプリダウンロードについて変化はありましたか?
着実にサイトに来てくださっていることは確かです。もちろん、契約などまで進まず“直帰”される方もいらっしゃいますが、きちんとサイトには来てくださって、色々なページを見てくださっています。
テレビCMって、見て忘れ去られる場合が多いものですが、きちんと我々のサイトに来ていただけたという意味ではチラシ設置の意味は大きかったと思います。
―――「おもチャンネル」の効果・結果・反響はどうでしたか?
直接契約に至ったかどうかというのは計測ができないので分かりませんが、しっかりお客様にメッセージをお届けできているという感覚はありますね。Twitterなどでも「アパホテルで映像を見た」などの声が上がっています。
また、ソーシャル上だけではなくて、例えば大阪出張に行った社員から「見たよ」と言われるケースもありましたし、社外の人からホテルでCM見たよとよく声をかけられました。さすが全国展開されているホテルチェーンですよね。金額や出稿量から考えても、期待以上の効果だったんじゃないかなと思います。
―――「おもチャンネル」を使ってみて感じたことを教えてください
サービスを認知してもらうためには、今まではスキップされるテレビCMしかなかったけれど、そうじゃない可能性が「ホテルの客室」にはあると思いました。しっかり見ていただける場所ができたという意味で非常に期待しているし、これからもいろいろ試してみたいと思います。
広告商品としてもすごく面白いですが、「客室という空間全体を活用する」とか「ホテルのフロントと連携してサンプリングを行う」なんかは、他の動画広告では絶対にできないことですから魅力的ですよね。
自動車保険はサンプリングができる商材ではないですが、色々と工夫のしようがあると思うので、「おもチャンネル」を使う側がABCフロンティアさんともっと密に企画を練ると、さらに面白いことが実現できるんじゃないかという可能性を感じました。
また、今回は当社で以前作成したテレビCMの素材そのまま使わせてもらったのですが、やはりコンテンツはとても重要なので、ホテルの客室に合わせたコンテンツにするとか、フロントを含めたホテル全体を活用する企画にすることで、もっともっと可能性は広がります。
単にテレビデバイスとかテレビCMの枠として考えると「高い」「安い」という議論になりがちなんですが、マーケッターが工夫を凝らした企画を実現できるようになれば、非常に面白い展開が待っていると思っています。